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フラミンゴの不思議 [総合]

 大変長らくお待たせしました。
大分前に、フラミンゴについて、疑問に思うことや、知りたいことなどをアンケートにてお答えいただきました。
それについて、回答していきたいと思います!!

まず、一番多かった疑問が・・・・

なぜ、フラミンゴはピンク色なのかです。

やはり皆さん、フラミンゴと言えばピンク色というのを想像しますよね?

野生では、水の中にいるミジンコや甲殻類などのプランクトン、藍藻類と呼ばれる小さな小さな餌をフラミンゴは食べています。
実は、その中にはフラミンゴを赤くさせる色素が入っています。
動物には、それぞれ皮膚に出やすい色がありまして、私たち日本人で言うなら、「黄色」が皮膚に出やすいです。
 皆さん、ミカンをずっと食べていたら、皮膚が黄色くなった経験はありませんか?
仕組みはそれと同じで、色素成分が血液に取り込まれ、その色素が全身に回るため、色が付くのです。
フラミンゴはピンク(赤)が出やすいので、ピンク色になるのです。

また、フラミンゴは小さな餌を食べるため、嘴がとても進化しています。

フラミンゴ2.PNG

ちょっと分かりにくい写真ですみません^^;
実は、フラミンゴの嘴には、髪をとかす’櫛’のようなギザギザが上下に付いています。
コレがあることによって、フラミンゴは水と一緒にプランクトンを口に入れ、そのギザギザにプランクトンをひっかけ、水だけを外に出し、突起物の付いた太い舌で引っかかったプランクトンを集めで食べるのです。
これもとても面白いので、皆さんも動物園に行かれた時は餌を食べているフラミンゴの口元に注目です!w

ちなみに、フラミンゴの口は1㎝程度しか開きません。
みなさんご存じでしたか?
かなりの速度でカシャカシャと嘴を動かすためだと考えられます。
また、骨も口が1㎝くらい口を開いたところでほお骨のところに下嘴の突起部分が少し引っかかるようになっています。


また、動物園では上記で上げたような藍藻類などの野生で食べている餌を与えるのは難しいので、オキアミや、フラミンゴフードと呼ばれる赤色の色素を含んだ餌をあげています。

実は、私はフラミンゴフードを食べてみました♪
味は?と聞かれると「不味かった」としか言えません・・・(笑)
ピーナッツを砕いたような食感に、味はなくて風味だけみたいな感じでした。
その風味が大豆のような、違うような・・・とても説明が難しい味でした。
ちなみに、フラミンゴフードは見た目はドッグフードに似ています。

それと、フラミンゴは全身ピンクではなくて、翼の一部は黒色をしています。

フラミンゴ羽根広げ.PNG






また、色の違いについてもいくつかお答えいただきました。

脚の関節部分の色や、嘴の色、羽根の色などは、種類によって違います。
ベニイロフラミンゴは、とても鮮やかな朱色で、脚が全体的にピンク色をしていますが、チリーフラミンゴは、身体の色が薄くて、脚の関節部分だけがピンク色をしています。
また、コフラミンゴは嘴が全体的に黒く、脚は赤い色をしています。
他にも種類が居ますので、動物園に行った時も、こういった点を注意深く見てみると良いかも知れません^^





次にフラミンゴの脚について説明します。

フラミンゴと言えばあの長くて細い足を想像します。

フラミンゴが野生で餌場としている湖は、’アルカリ性’の湖です。
アルカリ性ということは、私たち人間や動物がその湖にはいると、皮膚がただれてしまいます。
なのに、フラミンゴはどうして溶けないのか?
それは、フラミンゴの脚は、とても耐水性に優れていて、あんなに細いのですが、実は皮膚がものすごく分厚いのです。
なので、特別な環境にとても適応しているのです。


答えて貰ったアンケートの中に、「どうして首が長いの?」というものがありました。
あの長い足で、首が短かった場合、水面まで餌を取るためにとても苦労しますよね?
なので、足が長くなれば首も長くなったと考えられます。
もし、足が短かった場合、アルカリ性の水がかかって、羽根が溶けてしまうというのも一つの理由かも知れません。
 それに、餌を食べる時は、歩きながら、又は脚踏みをしながら食べます。
それはどうしてかというと、水の中の下に溜まった餌を、脚を動かすことによって巻き上げで、浮かせて食べるからです。
つまり、しゃがんで食べるという行為はしません。
 ちなみに、フラミンゴの首の骨は17本あるため、ぐにゃりぐにゃりと首を曲げることが出来るのです。





また、フラミンゴはどうして片足立ちをするのかというのも多く寄せられました。

皆さんはフラミンゴがどんな時に片足立ちをしていると思いますか?
実は、休憩している時に片足立ちをよくしているんです。
普段はフラミンゴは殆ど2本脚です。それは餌を食べる時に足を使いますし、また外敵から身を守るためにすぐ逃げれるためです。
動物園では、外敵が居ませんので、日中などでしたら片足立ちをしている姿を見れると思います。

フラミンゴ片足.PNG

また、別の理由として、脚に羽根が無いため、水の中にずっと脚をつけていると血液が冷えてしまうために、片足立ちをしているというのがあります。
しかし、フラミンゴが片足立ちをする理由はまだハッキリと証明されていないため、言い切ることは出来ません。

ちなみに、フラミンゴだけが片足立ちをするわけではありません。
一般のペットとして飼われているインコやオウムも、片足立ちが出来ます。
うちで飼っているインコも、片足で寝ていたりします。
なので、特別にフラミンゴだけが片足立ちが出来ると言うわけでもありません。





そして、なんでフラミンゴは片足立ちをすると、反対側の足は消えて見えるんだろう?という意見も頂きました。
理由は簡単。
あのフワフワの羽毛の中にしまっているのです。
鳥は、大きく見えでも羽毛を全部抜けば、とてもガリガリなんです。
なので、脚を曲げれば自然と羽毛の中に脚が隠れるのです。
 しかし、フラミンゴの脚は長いため、すべて隠しきれず、お尻辺りに脚の関節部分が少しだけ見えています。
一歩足で立っているフラミンゴが居たら、是非お尻の辺りを見てください。
きっと脚の一部が見えているはずです^^






あと、脚の関節部分についても皆さん気になるようです。

フラミンゴの脚を見ると、途中で膨らんでいる部分がありますよね?
皆さん、フラミンゴが歩いているのを見て、「関節が逆に曲がっている」と思っていませんか?
いやいや、そんな事はありません。
ほ乳類も鳥類も、基本的な関節はみんな同じです。
では、あの膨らんでいる部分はなんなのか・・・・
それは、私たちで言う’かかと’なんです。
かかとと考えれば、決して関節は逆に曲がっているわけではありません。
つまり、フラミンゴはつま先立ちをしているんですね。

もし、フラミンゴに私たちと同じかかとを地面に付けた格好をして貰った場合、

フラミンゴかかと.PNG
(ピントが合ってなくてすみません^^;)

みたいな格好になります。






また、フラミンゴは飛ぶのか?というのもありました。

答えはもちろんYES。
皆さん、飛べない鳥を想像してみてください。
ダチョウやエミュー、ヤンバルクイナなどが挙げられますが、みんな脚がとても太くて頑丈そうですよね?
 それに対して、フラミンゴはあんなに細い足です。地面を走り回ることは出来ません。
野生では、フラミンゴは湖から湖へと餌を求めて移動します。
その時、もちろん移動手段は「飛ぶ」です。
しかし、彼らが飛ぶためには助走を付けなければ行けないので、かなりの広いスペースが必要です。
動物園では、そこまで広いスペースを確保できないため、飛んでいるフラミンゴを見ることは難しいです。
動物番組でフラミンゴが飛んでいる姿がたまに放送されるかも知れないので要チェックです☆






次は、「フラミンゴは泳げるのか?」です。

フラミンゴの脚には水かきが付いています。
なので、泳げます。
しかし、決してカモや白鳥のように上手くはありません。
それに、長時間泳げません。
泳ぐ時は逆にあの長い足が邪魔になってしまうのかも知れませんね。
 動物園ではフラミンゴが泳がなければならないほど深いプールは設置されていないので、フラミンゴが泳ぐ姿を見るのは難しいと思います。






そして次に「たくさんの群れで行動しているのはなぜ?」です。

どこの動物園に行っても、フラミンゴは沢山居ますよね?
それは何故か・・・・
 野生でもフラミンゴは何千羽というすごい数で群れを作っています。
それは何故かというと、外敵に狙われた場合、犠牲が少なくて済むためです。
それに、大群で居ることによって、外敵が襲いにくい状態(数が多すぎて惑わされる)になるためです。
 それ故に、フラミンゴは沢山いればいるほど安心するのです。
逆に、1羽~数羽の数だと、安心出来ず、ストレスによって死ぬこともあるのです。
なので、フラミンゴの数が少ない動物園では鏡を張ったり、絵を描いたりして、少しでも多くのフラミンゴが居るよう見せかけています。
また、本来なら種類ごとによって飼育すればいいのですが、上記の理由があるために、やむなく別々の種類のフラミンゴを一緒に飼っている動物園も珍しくありません。

また、数が増えれば安心して、繁殖も望めます。
動物園の役割’動物の繁殖’が出来るので少しでも数を増やすために動物園は日々努力をしています。






最後になりましたが、ラストは「ヒナってどんなんなのかな」です。

皆さん、フラミンゴの雛をご存じでしょうか?

フラミンゴヒナ.PNG

写真の↑で書かれているのがヒナです。
生まれて数日くらいでしょうか?

生まれた時は灰色の綿毛に覆われていて、驚きはなんと言っても嘴が真っ直ぐなところです。
フラミンゴは、このヒナに「フラミンゴミルク」と呼ばれる赤い色のミルクを与えます。
何も知らない方が見たら、きっと「血を飲ませている」と驚くに違い有りません。
決して血ではないのでご安心を^^
 そして、すくすくと育ったヒナは、徐々に嘴が曲がっていきます。
そして、羽根も徐々にピンク色になっていきます。

さらに、ずっとヒナにフラミンゴミルクを与えた親のフラミンゴは、なななんと!色が白くなってしまいます。
自分の分の色素まで、ヒナに与えてしまうので、子育て中のフラミンゴは時には真っ白になることもあります。
しかし、子育てが終われば、また鮮やかなピンク色になります。




以上、アンケートの回答です。
皆さん、疑問は解けたでしょうか?

アンケートにご協力いただき、誠に有り難う御座いましたw
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コメント 1

ウィンディア

アンケートの解答ありがとうございます。
疑問が解けてスッキリしましたw

しかもこんなに詳しく解説までしてもらって、
フラミンゴのことがよくわかりました。
今度動物園へ行ったら、じっくり観察してみます!
by ウィンディア (2008-09-21 01:08) 

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